2015年07月30日

playlist - 7.19.2015


Opening TM:Minute Merengue/Harry Breuer
M1 : Bewildered/Danny Gool & His Velvet Rhythm
M2 : Beat Me Daddy, Eight to the Bar/Major Glenn Miller & The American Band of the AEF
M3 : Honky Tonk Train Blues/Lloyd Glenn
M4 : Down the Road A-Piece/Will Bradley Trio
M5 : Pig Foot Pete/Martha Raye
Ending TM : The Song Is Ended/Stanley Black


音楽探求の旅


--久しぶりに岡田崇くんが来てくれてます。音楽探求の旅に、出ましょうね。まずは?「よ〜うやく届いたんですけど、時々かけるダニー・グリエルミ(Danny Guglielmi)という、バイオリンでレスポールみたいな多重奏をやってる方の、1942年くらいの録音。また大きな16インチのトランスクリプションのディスクで見つけました。これはダニー・グール(Danny Gool)って名義--グレン・ミラーの空軍の楽団にいたときに使ってた名前です。」♪1"Bewildered"--なかなか、いいですね。「ちょっとジャンゴとかあの辺に。たぶんこの人もロマの人だと。ダニー・ロマという名義でもレコード出したりしてるんで。」--そりゃ知らなかったな。活躍の場はアメリカなわけね?「そうですね。」--ずっとね、気になってたboogie-woogieの作曲のドン・レイ(Don Raye)という人。「ドン・レイは作詞の方なんですね。」--作詞なのかぁ?!相方のプリンスという人は?「ヒューイ・プリンス(Hughie Prince)という人と初期はやってて。元々ヴァージニア州出身で、お父さんが海軍の少佐か何かで。ダンスコンテストで優勝してNYに行くお金を手に入れるんですよ。NYに行って、ボードビリアン(vaudevillian)になるんです。少年時代からの友達のヒューイ・プリンスも一緒に行って、2人でボードビルのショーに出るにあたり、自分たちの舞台のために曲を作らなきゃいけなくて、それで2人で作り始めたのが10代の頃ですね。」--それがboogie-woogieなんだよね?不思議な2人ねえ。「当時の新聞記事を色々探して読んだんですけど、40年頃の新聞によると、ドン・レイとジーン・デ・ポールがboogie-woogieについて語っていて、boogie-woogieはディープ・サウス、アメリカ南部の黒人のギターによる音楽だと。何世代にも渡って継承されてるギターの音楽なんだと語ってるんですよ。」--ピアノじゃなくてギターなんだねぇー!「だから今、細野さんがピアノ抜きでやってるのが…」--これが伝統的なんだね?(笑) ピアノが入ると雰囲気変わっちゃうんだよね、やっぱりね。主人公になっちゃうからね。「ピアノで演奏するのはすごい難しいはずです(笑) 」--いや〜難しい、難しい。みんな上手い人はいっぱいいるんだけどね(笑) こんな難しいものはないね。本当はやりたいんだけどできないんですよ。「作詞なんだけど、おそらく黒人の音楽に対する造詣が深くて、俗語とかうまく使って詞を作る才能がまたあって、こういうboogie-woogieをこういう風にやろうよというアイデアはたぶん出してたと思うんですよね。」--彼らが作ったのが"Beat Me Daddy, Eight to the Bar"っていう曲、これねぇ、いろんな人がやってるんだけどね。そう、グレン・ミラーが戦地…ヨーロッパで組んだ、そこにはレイ・マッキンレー(Ray McKinley )がいたりね。Major Glenn Miller & The American Band of the AEFという名義で、アルバム『Operation: Build Morale』から--♪2"Beat Me Daddy, Eight to the Bar"--
--ドン・レイ作詞、ジーン・デ・ポールが曲かいてるのかしらね。
"Eight to the Bar"がキーワードですね、当時の。まあ、エイトビートみたいな。
ビッグバンドのboogieって最初は歌で始まるとしても
最後は結局バーン!て終わっちゃう。大騒ぎで終わっていくというね(笑)

でも、フレディ・スラック(Freddie Slack)とかウィル・ブラッドリー(Will Bradley)の
boogie、すごく静かなんだよね。洗練されて。不気味なほど静かなboogie。
これすごい興味あるんだよねぼく。大騒ぎじゃないっていう。
「全然他と違いますよね、あの二人のは。」
--本当に好きなんだなと思ってね、boogieが。
フレディ・スラックってboogie以外聴いたことないんだよね、あんまり(笑)

ははあ、だいたい分かってきたけど、すべて、戦争中の話ですね。第二次大戦末期の。
その頃アメリカはすごい、洗練されてるんだよね、音楽が。
「ドン・レイが空軍に入るのも41、2年なので。ちょうど第二次大戦が始まった頃に・・」
--日本がまだもうほんと暗〜い軍歌の時代に、アメリカはboogieだから。
戦後ば〜って入ってきて。ねえ。そういうの聴いてぼくは育ったんで。
だから、ステージでもコメントしましたけど、なんで自分がboogie-woogieやってるのか。
呪われてるんです(笑) はっははは!そうとしか思えないっていうかね。

「ドン・レイとヒューイ・プリンスが一緒に舞台で色々、昔の"ビア樽ポルカ(Beer Barrel Polka)"とか
ああいうのをちょっとboogieっぽくアレンジしたりいろんなことをやってたんですって。
そういう体験があって、boogieはイケるっていう確信があったらしくて。」
--ウケるんだよね?ぼくも今そう思ってる(笑) 子供たちがね、小ちゃい子が興奮しだすんだよ。
「細野さんの幼少期と(笑)」
--そう、おんなじおんなじ。
子どもが反応するんで、もっとboogieを聴かせたくなるっていうか(笑) 子どもにね。
これはイケるんじゃないかなと。だから続けようと思って。

--ところで、もう1曲ぼくかけたいのがあるんですけど、
ロイド・グレン(Lloyd Glenn)。この人のピアノがぼくは一番好きなの、実は。
だんだん確信持って、この人のピアノが好きだ!って言えるようになってきた。
一番好きかもしれない。変わってるんだもん。ルイジアナとシカゴが混じってるんだよ。
しかも、洗練されてるし…指の動きがすごい。
その人がboogieやってるんで。
♪3"Honky Tonk Train Blues"

「ドン・レイのすごいとこ。譜面にまずboogie-woogieを起こした、初めての人だった。
そのおかげでboogie-woogieが広く演奏されるようになった。」
--なるほど。白人の音楽になってきたもんね。で、洗練されてったんだよなぁ。
モートン・グールド(Morton Gould)まで影響してるっていう。
ヨーロッパもそういうboogieの影響すごかったね。
未だにboogieのピアノのすごい先生がフランスにいますけどね。
日本にはフレール(レ・フレール)という兄弟が。boogie-woogieピアノの継承者がいますけど。
「なかなかフレディ・スラックとか、この系統のboogie-woogieをやってる人はいないですね。」
--フレディ・スラックって人は特殊なんだろうね。あと、レイ・マッキンレーがキーパーソン。
楽しんでるんだよね。同じ曲を何〜度もやってて、全部違うんだよ。
全部聴くともう飽きちゃうんだけど、あははは!(笑)
聴いてみる?(笑) これはローリング・ストーンズもやってるんですけど。
元はこういう、静かで暗いんです。
♪4"Down the Road A-Piece"

--Will Bradley Trio名義となっていますが、ピアノはFreddie Slackで
ドラムスは、書いてないけどおそらく、Ray McKinley。歌も口笛も。
「ドン・レイとジーン・デ・ポールの曲の作り方について
新聞に書いてあったんですけど、”詞先”なんですって。」
--えーっ!松本隆とぼくとおんなじだ(笑) 意外だね、それ!
「ドン・レイがちょっとアイデアが浮かぶとタバコ4箱持って街に出て。
4箱分タバコを吸いながら考えて、吸い終わると事務所に戻ってきて詞をバア〜っと書く。
ジーン・デ・ポールはピアノに向かうんじゃなくて、そのままソファーに
丸くなって目を閉じて(笑)頭の中で考えて、何時間かするとピアノに向かって。」
--それ正しいね。イマジネーションが一番大事だから。
確かにね、すごい歌詞が難しい。とても1、2回じゃ覚えられない、歌いきれない。
最近やりだした曲"Down the Road A-Piece"やってるんだけど、とても難しい。
前からやってる"The House of Blue Lights"、この曲は完璧に覚えたね。
なぜ英語だと覚えられるんだろう?
リズムでできてるから。日本語はリズムでできてないから、
意味とか情景を浮かべて頭に定着させないと、なかなか覚えられない。
リズムで覚えちゃうっていうのが、boogieが一番そういう風にできてるんで。

「ちょっと、"Pig Foot Pete"でも聴きますか。」
--あ!エラ・メイ・モース盤かな?
「いや…マーサ・レイ(Martha Raye)、これがオリジナルみたいですよ。
1941年の映画『Hellzapoppin』のために書かれた。
アボット&コステロ(Abbott and Costello)が出てるらしい…。」
--あのコメディアンの、太っちょコステロ。へえ〜。
かなりはちゃめちゃな、笑うに笑えないような…はははっ、、
「1942年のアカデミー賞のベストソング賞にノミネートされたんですって。
賞を獲ったのがホワイトクリスマス。」
--あ〜そりゃしょうがないよな(笑)

作詞作曲はドン・レイとジーン・デ・ポール
--♪5"Pig Foot Pete"


posted by daisy holiday at 00:00| daisy holiday 2015