2020年06月08日

playlist - 6.7.2020

M1 : Hot Toddy / Chet Atkins
M2 : Scrub, Brother, Scrub / The Melachrino Orchestra
M3 : There's a small hotel / Claude Thornhill And His Orchestra
M4 : Snowfall / Claude Thornhill And His Orchestra
M5 : Sweet And Lovely / Claude Thornhill And His Orchestra
アーカイブス〜紺屋の白袴
M6 : Jambangle / Gil Evans
M7 : Loch Lomond / Maxine Sullivan
M8 : Moments Like This / Maxine Sullivan

先週は「手作りデイジー= Stay Home #8」。
先週の予告通り<Claude Thornhill And His Orchestra>のミニ特集です。
今週もアーカイブス音源、お届けします。


Hot Toddy / Chet Atkins


Hot Toddy | How to Drink


Scrub Brother Scrub (1946) / Albert Sandler


Scrub, Brother, Scrub / The Melachrino Orchestra


Words and Music Original Theatrical Trailer


There's a small hotel / Betty Garrett


There's a Small Hotel / Claude Thornhill Orchestra - 1965 TV


Claude Thornhill / Dinner for Two


Sweet And Lovely / Claude Thornhill And His Orchestra


Jambangle / Gil Evans


Maxine Sullivan, Loch Lomond, 1939 Film Performance


Loch Lomond / Maxine Sullivan / New Friends of Rhythm


Moments Like This / Maxine Sullivan



選曲メモ:https://www.instagram.com/stories/hosonoharuomi_info/
Daisy Holiday "Tokyo Alert #8"
制限が解除になった途端に人々が外に溢れ出して・・と思ったらいきなり都知事が東京アラート宣言を発動し、そろそろ通常の番組に戻れそうだと思っていたところだったので慌ててます。何が起こるか分からない日々。さて先週少しお話した大事なビッグバンド、クロード・ソーンヒル楽団を今日は深堀りしたいと思います。その前に今日の真夜中のランチタイムミュージックは・・


01 Hot Toddy / Chet Atkins
ドギターの名手は多いですが、それぞれ個性があって豊かな世界。中でもチェット・アトキンス (Chet Atkins:1924-2001) はC&Wからジャズ、ポップス、ロックとジャンルを跨いだ活躍をした人気者。1960年にリリースしたアルバム“Teensville”から。“Hot Toddy”はラルフ・フラナガン (Ralph Flanagan) の作曲。録音は1959年。ホット・ウィスキーのこと。
02 Scrub, Brother, Scrub / George Melachrino & His Orchestra
ホリデー・ミュージックもいっちゃいましょう。メラクリーノ・ストリングスは日本でも60年代にラジオでよくかかってました。“Scub, Brother, Scrub”は1946年の英映画“I'll Turn To You”の中で Albert Sandler が指揮をした音源を見つけました。作曲は Ken Warner。Light Musicというジャンルの音楽はほぼセミ・クラシックです。
03 There's a Small Hotel / Claude Thornhill and his Orchestra
ここからはクロード・ソーンヒルを深堀りしますが、とはいえぼくが好きな曲は片寄ってまして、Sweet & Lovelyな、嫋(たお)やかなものに惹かれるんです。まずは先週コシミハルのフランス語版をかけましたが、“There's a Small Hotel”。この歌は作曲作詞の名コンビ Rodgers & Hart による1936年の作品で、ミュージカル『On Your Toes』(1936) で使用され、後に映画『Words and Music』(1948)で Betty Garrett が歌い、知られるようになったものです。
04 Snowfall / Claude Thornhill and his Orchestra
“Snowfall”はソーンヒル自身の作・編曲で、楽団のテーマ曲にもなるほど有名になりました。
1941年のColumbia盤などいくつかの異なるレコーディングがあり、僕が完コピ?した “Snowfall”と他の2曲も、RCA Victor時代の1949-50年の録音された音源を編集したアルバム “Dinner for Two”(1958)に収録されています。

05 Sweet and Lovely / Claude Thornhill and his Orchestra
コーラスはスモール・ホテルと同じく“The Snowflakes”。この3曲が収められた“Dinner for Two”は1958年のRCA/CAMDEN盤で、それ以前のクリエイティブな時代の音より格段にいいんです。数十年前に何となく買ったレコードがこれでした。それ以来聴き続けてますが、飽きることがありません。
*クロード・ソーンヒルについて・・
ソーンヒルは1908年生まれで56歳でこの世を去りましたが、10代の頃から音楽に没頭し、仲間のアーティー・ショー (Artie Shaw、番組冒頭の“Back Bay Shuffle”でお馴染み・・)と二人でNYに出て活動を始め、ソーンヒルはピアニストとしての初期にグレン・ミラー楽団のファースト・レコーディングに参加したり、早くから才能を認められていたようです。その後第二次世界大戦で徴兵され、1946年に復員してから自分の楽団を結成。そのメンバーにはその後有名になったジェリー・マリガン (Gerry Mulligan)、リー・コニッツ (Lee Konitz : 今年4月15日、92歳で新型コロナによる肺炎で死去)、そしてアレンジャーとして34歳の新進気鋭、ギル・エヴァンス (Gil Evams) が参加し、後のクールジャズの原型を構築し、マイルス・デイヴィスに影響を与えてます。ソーンヒルのサウンドはフレンチホーンを中心に据え、エーテル・サウンドと言われる雲のようなアンサンブルが際立っていて、一般よりもプロのジャズメンに衝撃を与えました。なのでジャズの歴史の中ではいたって地味な存在です。でもその影響力は今だに続いていて、日本でもこうしてラジオで特集されるわけです。
6 Daisyworld Archives 「紺屋の白袴(コウヤノシラバカマ)」
今回の Daisyworld のアーカイブ、2001年9月に放送した東榮一とのエンディングでのシークエンス。遅い夏の休暇前の話です。このころのエンディングはぼくがバスの最終便に乗って帰っていくというスタイルでした。ここで最後に僕が言った「紺屋の白袴」とは、紺屋(染物屋)の袴が白いのは、忙しくて自分のはかまを紺色に染める暇もない、という故事。
7 Jambangle / Gil Evans
クロード・ソーンヒル楽団の独特なアンサンブルにとって、ギル・エヴァンスの影響は多大でした。ヴィブラートを排し、長い持続音が難解なホーンセクションの編曲は、伝統的なソーンヒルの半面でもある前衛性とマッチした結果、独特のクールなサウンドが誕生したわけです。ではそのエヴァンズのソロ活動から “Jambangle”。これはエヴァンスの中で最もポップな作品。
8 Loch Lomond / Maxine Sullivan
ソーンヒルは地方で歌を歌っていた少女をプロデュースし、それが1937年当時ヒットしました。それがマキシン・サリヴァンです。ヒットしたのはスコットランド民謡の“Loch Lomond”という歌で、民謡をSwingにしたことも世間の話題に。ともかくマキシン・サリヴァンの歌声がこよなく好きで、何十年と聴いてても飽きません。この録音はソーンヒルのオリジナルとは異なり、演奏と編曲は“New Friends of Rhythm”という、アメリカの軽音楽史の中でとても重要な、しかし全く知られていないメンバーで構成されてるようです(岡田崇調査員)。ドイツの稀有な作曲家であるヒンデミット (Paul Hindemith) に師事したという話は聞き捨てならないし、かなり冒険的な弦の編曲は、時折Van Dyke Parksにも通じるキッチュさを感じます。それにしてもマキシン・サリヴァンはそんな前衛性にも関わらず、自分のスタイルで淡々と歌っているのがすごい。
9 Moments Like This / Maxine Sullivan
これは1938年のレコーディングで、作詞作曲は Burton Lane と Frank Loesser。そして編曲はソーンヒル自身だということが一聴すればわかります。随分前に自分のライブでこれを歌ったことがあるんですが、あまりにも難しいので1回限りでした。それでもこよなく好きな歌なので聴き続けてます。ところでマキシン・サリヴァンの歌を色々聴いていくと、時々美空ひばりが出てくるんです。歌のうまさに共通点があるのかもしれません。
posted by daisy holiday at 02:00| daisy holiday 2020